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100% IPC対応 最新式バイアル充填ライン ― 600本/分、高処理性能・高い柔軟性を実現

| 1 min read

遺伝子組換えや細胞培養といった高度なバイオテクノロジーの発展に伴い、バイオ医薬品の需要は上昇し続けています。存在感を高めているのは、製薬会社の「右腕」としてバイオ医薬品の開発・製造を手助けするCDMO(医薬品製造開発受託機関:Contract Development and Manufacturing Organization)です。全てのバイオセーフティーレベルに必要なインフラを備え、生きたウイルスの扱いに精通したCDMOは、製薬会社にとっては欠かせないパートナーとなっています。

 

IDT Biologika社での導入事例

 

北米とドイツに拠点を置くCDMOのIDT Biologika(以下、IDTまたは同社)は、ウイルスワクチン、遺伝子・免疫療法用のウイルスベクター、腫瘍溶解性ウイルス、タンパク質ベースのワクチンに関する大手受託開発・製造業者として、プロセス開発~商業生産をカバーする幅広いサービスを提供しています。同社は、製薬会社やバイオテクノロジー企業から要求を受けた際に追加の充填能力を迅速に提供できるよう、大規模なバッチを可能な限り短時間で安全かつ確実に生産できる充填ラインを求めていました。そこで、2020年に大規模な投資を実施し、シンテゴンとの協業のもと、世界最速の最新式充填ラインを開発・設置しました。このラインは100%IPC (in-process control: p)対応で、年間8,000万~1億本の2Rバイアルを生産する能力と最大50万個のバッチサイズを実現しています。

 

充填前後に各容器の重量を測定する100% IPC をクリアした各バイアルに正確な量の有効成分が含まれていることを確認します。

 

 

IDT Biologikaはシンテゴンと協力して、100%IPCのもと年間8,000万~1億本の2Rバイアルを生産する、世界最速の最新式充填ラインを設置しました。

 

 

生きた病原体に関する長年の経験

ヨーロッパと北アメリカに1,600人の社員を擁するIDTは、2021年にワクチン生産100周年を迎えました。同社が製薬企業と共同で過去数十年間に開発してきたワクチンは、結核、エイズ、マラリア、デング熱、エボラ出血熱などの感染症から人々を守ってきました。COVID-19のパンデミック中にも、アストラゼネカおよびヤンセンファーマのワクチンを短期間で生産するという重要な役割を担いました。同社は、ワクチンや革新的な治療法の開発・製造能力に関するニーズの増加を認識しており、パンデミック以前から、ドイツのデッサウ=ロスラウにある本社の生産能力を拡大するための大規模な投資を計画していました。

 

IDTが無菌充填用の最新鋭のラインを新たに探すにあたり、最も優先したのは速度でした。さらに、大量の処理に対応できる能力、さまざまな充填システムを備えた柔軟性を備える必要がありました。IDTで戦略的エンジニアリングとプロセス設計の責任者を務めるAxel Goertler氏は「私たちは、お客様の製品をいっそう柔軟に、より速く、さらに高度な品質基準で充填したいと考えていたのです」と述べています。

 

 

予定より3週間早くプロジェクトが完了

2020年6月、IDTは最新式充填ラインのプロジェクトをシンテゴンに発注。「アイソレーターを含む完璧なラインの理想的な設計コンセプトを、全て1つの供給元から、希望する期間内に受け取ることができました」と、Goertler氏は説明します。シンテゴンでシニアプロジェクトマネージャーを務めるBernd Goetzelmannは、当時をこのように振り返ります。「厳しいスケジュールの中で、非常に狭いエリアに合うようにラインを調整する必要がありました。私たちの目標は、2度のFAT(工場受入試験:Factory Acceptance Test)にて、8時間稼働で95%という効率的なライン生産率を達成することでした。そのため、いくつかの大きな課題に直面していたのです」。

 

Goetzelmannは、20年以上にわたり難易度の高いプロジェクトに携わってきた経験を活かし、アカデミックな専門家からなるコアチームを結成したり、コミュニケーションプラットフォームチームメンバー間の連絡で業務を効率化したりしました。広範な専門知識と綿密なスケジュール調整が功を奏し、IDTとSyntegonは、予定より3週間早い18カ月未満でSAT(現地受入試験:Site Acceptance Test)を完了させました。「COVID-19の流行やサプライチェーンの混乱が生じた時期には、プロジェクト管理がこれまで以上に重要となり、関係者間での透明性のある綿密なコミュニケーションが成功のカギとなりました。」と、IDTのシニアエンジニアであるSteffen Grune氏は述べています。

 

 

安全性を重視

充填ラインは、予定通り年間8,000万~1億本の2Rバイアルを充填する能力と、最大50万個のバッチサイズに対応し、正確な個数カウントが可能な2個の供給マガジンなども搭載しています。柔軟性も高く、いくつかの充填システムを備え、2~10ミリリットルのフォーマットサイズに対応しているため、多種多様な製品を処理できます。

 

安全性にも十分に考慮し、BSL-1およびBSL-2条件下で生ウイルスを無菌充填する際に、作業者と製品を確実に隔てる設計になっています。シンテゴンの実績あるアイソレーター技術により、作業エリアと処理エリアを最適な状態に分離できます。Goertler氏は、「細菌などの微生物を過酸化水素で不活化することは、実際の充填-仕上げプロセスを実施する前に不可欠な工程」だと言います。充填後に残ったバイオハザード物質に作業者が曝されるのを防ぐため、IDTは、洗浄のためアイソレーターのドアを開ける前に、内部の不活性化工程を実施することにしました。「充填前だけでなく充填後にもH2O2サイクルを実行することに決めたのです」と、Goertler氏は語ります。さらに、洗浄済みのバイアルには、乾熱による滅菌と脱パイロジェン処理が施されます。

 

 

最高品質を実現するためにインライン検査を追加

IDTは、品質保証にも厳しく取り組んでいます。「お客様、そしてもちろんその患者様にも最大限の安全性を提供したいと考えています。そのために、規定された最低基準を上回る設備を用意しています」とGrune氏は説明します。今回は、プロセスの開始直後に空バイアルの検査が追加されました。カメラを使って、充填前に容器の完全性を確認し、バイアルが異物で汚染されていないか検査します。問題のあるバイアルはシステムによって自動的に排除される仕組みです。「当ラインは、1分間に最大600個という非常に速いスピードでバイアルを処理しており、高価な有効成分の損失を避けるためには、このような追加の検査プロセスが必要なのです」と、Goertler氏は付け加えます。

 

追加のインライン検査の一環として、組み込みのカメラとセンサーが全プロセス工程をモニタリング・記録します。

 

 

100%のIPCでは、事前検査をクリアした各バイアルに対し、充填の前後で重量を測定することで、正確な量の有効成分が含まれていることを確認します。また、UVインクで追加のプリントを施し、巻締中にカメラで検証します。プリント中およびプリントの再確認中、作業者は特殊な封じ込めシステムによって最大限に保護されます。さらに、組み込みのカメラとセンサーがプロセスの各工程を監視・記録し、ネットワークカメラは要求に応じて必要な文書を提示します。

 

 

将来を見据えた投資

IDTは、未来志向の製造設備の構築に注力しています。「新しい高速ラインによって、需要に迅速に対応したり、製造能力を拡大したりできるのです」と、Grune氏は述べています。2台の凍結乾燥機をラインに後付けする選択肢を残したこともまた、将来を見据えた投資です。IDTはすでに、水処理システム(Pure media system)を設置しています。シンテゴンの子会社であるPharmatec(ファーマテック)製の水処理システムを介して、バイアル洗浄機にWFI(注射用水:Water for Injection)と純蒸気が供給される仕組みです。現状、洗浄機に接続されているWFIループは、後付けされる可能性がある2台の凍結乾燥機にもWFIを供給できます。「研究では、凍結乾燥された物質が今後ますます重要な役割を果たすことが示されています。凍結乾燥された医薬品は、保存性が良好で有効期限が長く、まさに必要なときに使用できるという利点があります。特にワクチンが急遽必要となった場合、これは決定的な利点となり得るのです」と、Grune氏は結論付けます。

 

シンテゴンの子会社であるPharmatec製のWFIループは、現状洗浄機に接続されています。このWFIループは、将来的に後付けされる可能性がある2台の凍結乾燥機にもWFIを供給できます。

 

筆者

Syntegon Technology GmbH 

プロダクトマネージャー(バイアル)

Markus Heinz

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